電子書籍で大人気!島田佳奈先生の独占書き下ろし連載
あなたが引越しすることになったとき。
もし付き合っている恋人がいれば、よほど事情がない限り、何らかの手伝いをしてもらうことになるのではないでしょうか。
中には、ここぞとばかりに張り切って、荷造りから運ぶところまでやってくれる、頼もしい人もいたりして。
だけど、彼が手伝ってくれるからといって、あれこれ頼むのは考えもの。
彼に負担をかけてしまうから?
いえいえ彼のほうから手伝うと申し出たのなら、多少の負担はかけたっていいんです(笑)
ただでさえ引越しにはいろんな作業があり、仕事を持ちながら準備するのは大変です。
そんなとき、彼がいろいろ手を貸してくれれば助かります。
問題は、引越し=あなたのプライバシーをさらけ出すイベントであるということ。
たとえば役所関係の手続きに関わる情報などは、恋人であれば別に見られても困らない種類のものでしょう。荷造りや荷ほどきであなたの私物を見られることだって、いつか一緒に住むことを思えば、あなたにとって恥ずかしいことではないかもしれません。
だけど、結婚して一緒に生活するための引越しならともかく、まだそこまで進展していない彼氏に対し、あなたのすべてを見せてしまうのは時期尚早。
男にとって、女という異性は常に、ミステリアスであってほしいもの。
何もかも把握してしまったら、興味を失ってしまうかもしれません。
たとえ夫婦であろうと、どこか知らない部分を残すくらいでちょうどいいのです。
実際、荷物を見たくらいで、あなたのすべてがわかるわけではありません。
賢いあなたはもちろん、見られたくないようなものは、事前に見られないところに隠しておきますよね。そのくらいは当然です(笑)
しかし彼は、そんなこと知るはずもなく。
引越しのようにあなたの「生活」が丸見えになるような場面は、彼の受け取り方次第で、ふたりの関係を良くない方向へと導いてしまう危険があります。
手伝いの裏にある魔物──それは「知ったつもり」ウィルス。
「引越し」というあなたの人生における大事なイベントに参加したことで、彼はあなたのプライバシーに一歩踏み込んだ気分になるでしょう。
引っ越して間もないうちは、新しいあなたの部屋を訪れることも新鮮です。
それだけならいいのです。
問題は、その後。
引越し直後に芽生えた「知ったつもり」ウィルスが、じわじわと彼の内部で増幅し、彼の視界に「見たことある」フィルターができあがります。
この「知ったつもり」ウィルスは、次第に「マンネリ」ウィルスへと進化します。
マンネリ……それは恋愛において最も危険な罠。
「彼女のことはもう全部知ってる」そう思いこんだ時点から、彼のあなたに対する「もっと知りたい」という興味は薄れてしまいます。
「見たことある」フィルターを通した彼の目は、新鮮さや新しい発見を排除します。
いくら変身したあなたを見ても、彼の脳には届かなくなってしまうのです。
この「知ったつもり」ウィルスに負けないためのワクチンは、ミステリアス。
「彼には(まだ)見せない」秘密の部分を、あえて残しておくことが、最大の防御策。
では、具体的にはどこに気をつければいいのでしょう?
彼が手伝う可能性のあるシチュエーションを例に、説明しましょう。
ex1:ダンボール箱を運んでもらっても、中身は見せない。
荷造りとなれば、クローゼットやチェストの中身まで出すことになります。
逆の立場で考えれば想像つくと思いますが、他人の私物、しかも普段は見れないところまで見ることは、好奇心を満たしはしますが、逆に「舞台裏」を目撃してしまったような気分になるもの。
いくら見られて困らないものでも、一緒に住むまでは、あまりあけっぴろげにしないほうが得策です。
ex2:引越しに必要な買い物だけ付き合ってもらっても、引越し当日は手伝わせない。
上の例よりさらにガードを堅くするならば、引越しそのものはすべてプロまかせに。
そもそも引越し当日は、とてもあわただしいもの。
「普段着ですっぴん姿のあなた」をさらけ出すよりも、引越しが終わって着替えてから「キレイなあなた」で会いましょう。
たとえばこの引越しが、彼と念願のふたり暮らしのためだとしても、何でもオープンにするのはできるだけ先延ばしに。
どこまで見せてもまだ「もっと知りたい」と思わせることができれば、彼はずっとあなたに興味を抱き続けるのですから。
かといって「だいじょうぶ、ひとりでやれるから」と、彼の手伝いをすべてシャットアウトしてしまうのも考えもの。
ここまで述べてきたことを逆手にとれば、引越しというイベントは、あなたの意外な一面を見せるチャンスでもあるのです。
昔のアルバムなんかはいい例。
「懐かしいものが出てきた!」と、彼にさりげなく見せられるのも、このタイミングだからこそ。
あるいは、荷造りの手際良さをアピールするもよし。
意外としっかりしている一面を見たら、彼はあなたとの結婚を意識するかもしれません。
他人行儀にすることと、ミステリアスは違います。
あなたのプライベートは、ひとつずつ小出しにするのがポイント。
その「チラ見せ」感が、彼をいつまでも夢中にさせる秘訣なのです。
島田佳奈先生プロフィール
女豹ライター、作家。引越マニアでもある。モデル・OL・キャバ嬢・バイヤー・広告代理店・SEと多彩な職業を経験したのち、 ライターに転身。奔放な恋愛経験と独自の恋愛観が、多くの読者に支持されている。
著書『「アブナイ恋」を「運命の恋」に変える!』『人のオトコを奪る方法』『コントラスト』『女豹本!』『運がよくなるお引越し』 ⇒島田佳奈先生公式サイト
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